学園アリスFDらしく、IFのパロディ世界を堪能するシナリオです。
個人的には対アリはキャラ萌えやキャラ同士の会話よりも、
物語の流れとか内容が好きだったので、どっちかというと
オオカミ編、猟師編の方が楽しめました。
この世界の百合花ちゃんが攻略対象一直線では無く
社交的だったのが良かった!
そして、この世界の
アリス君の罵詈雑言ステキでしたw

オオカミ編。
対アリ本編のオオカミ君視点のお話し。
百合花とアリステアとの間に挟まれ苦悩する彼がちょっと可哀想でした。
グレーテルの暴行事件や、百合花の窓ガラス事件を
オオカミ君視点で読んでみると 改めてこの作品のヒロインが恐ろしく感じます。
「自分は二人の二番手?」という短い台詞から
彼のフラストレーションが良く表現されてると思いました。
特にオオカミ君が百合花とアリステアをお祭りに誘い断られ、
当日に百合花とかぐやが悪びれも無くデートしてるシーンとか
百合花の印象が最悪でした。
物語が進むにつれ、
どんな異常事態でも彼女を理解してあげようとして
オオカミ君の価値観が百合花の感覚に
浸食されていってるのが少し悲しかった。
ガラス窓事件の事を猟師が「引かなかった」のかどうかという会話でも
引いたりせず百合花の行動原理を分かってあげてる所とかも
「普通」の感覚のズレを感じてしまいました。
三人仲良くエンドよりも百合花に振られたエンドの方が好みでした。

猟師編。
対アリ本編のお兄さん視点のお話し。
この物語の常識人。
百合花を神格化する者や肯定する者が多い中
唯一彼女を冷静に分析出来てるキャラなので
お兄ちゃんは安心出来る存在でした。

百合花の孤独を知ってるからか、
彼女に対して甘くなってしまう所は
ちょっと頭を抱えたくなりましたがw
個人的にはお兄ちゃんに恋人が出来て
幸せになってるシーンが見たかった!(*’Д’)9

グレーテル君。
ヤンデレ・弟君。かなーり苦手なキャラです。
グレーテル・百合花の思考が異常過ぎて
全然付いて行けなかった事が印象的でした。
アフター相変わらず百合花に対して執着はあるけど、
彼の成長が描かれてるのが良かった。
鏡の国の出来事ではあるけれど、
猟師さんと良好な関係を築き始めてるし、
とても前向きなお話しだと思いました!

白雪。
綺麗系男子はあまり好みでは無いのですが、
猟師編で白雪とお兄さんのやりとりが面白かったです。
ゲーム本編でもミステリー仕立てで先の展開が
凄く気になって読み進めて居たので凄く印象深いキャラクターでした。
真相を知る前に「赤ずきん」とのエピソードと被ってて
何で被ってるのか アレコレ考えながらプレイするのが凄く楽しかった♪
アフター廃墟化した屋敷を徘徊し、順応してる白雪の様子から
現実世界で相当酷い環境の中長い間暮らしてた事がうかがえます。
そりゃそうですよね、自分の母親の腐乱死体としばらく暮らしてたのですから・・(涙)
夢の世界ではありますが、猟師と仲良く過ごしてる姿を見れたのは良かった♪

かぐやさん。
パッシブアグレッシブな人。
アフター恋愛ゲーのお約束、看病イベントです!
現実世界の百合花は「好きな人一直線」という
極端な部分がありますが、アフターのかぐやさんが
百合花だけでは無く他のキャラとも交流を深めているのが良かったです。
どうも百合花は(アリステアと他の人格を独占する為に)
世界を狭くしてる傾向にあるので、かぐやがちゃんと
恋愛や依存だけでは無く同性との友情も大切にしてる所が
とても健康的で好印象でした♪

このアフターのアリス君に笑わされましたw
アリス君って確か他の人格の世界にも行けて、
現実と鏡の世界を認知してたはずなので、
このアフターのアリス君はどうなってるんでしょう??
他の攻略対象と同じく百合花の作り上げたNPCという設定?

赤ずきんさん。
上記にも書きましたが、白雪とのエピソードが絡んだり、
オオカミと赤ずきん(狼ミミ)とも絡んだりとシンプルで複雑な
シナリオ設定とキャラクター関係が面白かった。
アフターギャグシナリオ寄りで下ネタも多し。
重いテーマの合間に良い息抜きになりました!
シンデレラさん。他のルートでも、割りと良い位置に居るキャラなので好印象です♪
アフター「ドレスが欲しいと思っても良い、我慢しなくていい」ってやり取りが好きでした。
攻略キャラの中で一番乙女ゲーらしい後日談でビックリしましたw
このオーソドックスな感じがこの作品に似つかわしく無くて逆に新鮮で楽しかったw

魔法使いさん。
本編では他のキャラクターと違って
ハッピーエンドを迎えなかったので、
黒猫さんと魔法使いさんそれぞれの片思いが印象的でした。
アフター色んなアフターの世界の舞台裏を見る事が出来て楽しかった!
他の攻略対象が本物の百合花より「ありす」を選んだのは
「
妥協では無く より大切な存在になったから」という
台詞が心に突き刺さりました。
この部分が現実世界の「百合花」と攻略対象の違いなのかなって感じました。
現実世界の百合花は何が何でも自分が好きな人振り向かせてみるだろうし、
絶対に諦めない執念みたいなのを感じます。
(グレーテル編やかぐや編の彼女の支配や調教の様な行動を見てると特に。)
私は魔法使いさんの世界の百合花が一番好きです。
片思いをしているからか、いじらしくて応援したくなりますし、
魔法使いさんとやっと幸せになれた時とか 涙ぐんでしまった。(´;ω;`)

アリス君。
本編と変わらずの罵詈雑言が聞けて満足でございますw
アフター魔法使いさんのアフターと同じく他のキャラの世界を回ったりと
違う角度の舞台裏が見れて楽しかった!(*´ω`*)
ギャグ成分多めです。
黒猫さんの恋愛成就で胸がいっぱいになってしまったので、
シリアス部分の印象が薄まってしまってたのがちょっと残念。
魔法使いアフターは全キャラの後に行った方が良いかもです。

癖がとても強いのに「アリステア」主体でしか動かないので、
自分が無い様な印象を受けました。
本編をプレイしてても思った事なのですが、
彼女の事を読めば読むほど好きじゃなくなってしまって、
共感が全く出来ないヒロインです。
「アリステア」抜きの彼女は割と好印象なのに、
彼抜きでは彼女は存在しえ無いから
余計に気味悪さを感じてしまいました。
よく二次元や恋愛ゲーで攻略対象が恋人に対して
「全てを受け入れる」「全てを愛する」事の異常性が
描かれてて それらの作品へのアンチテーゼの様な気がします。
アフター現実世界の百合花と違い、他のキャラと恋愛をしてるので、
性格が全部バラバラで どっちかというと私は
鏡の国の百合花の方が好みです。
(グレーテル編とかぐや編の百合花は苦手ですが・・・)
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面白かった!
本編が気に入ってる方は遊んでも損はしないと思います。
オオカミ編、猟師編、魔法使いアフターが特にお気に入りです♪
作品のお気に入りキャラはお兄ちゃんとアリス君ですかねー。
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