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ピオフィオーレの晩鐘

2018.12.15 Sat
piofiore_vita.jpg
「ピオフィオーレの晩鐘」の感想です。

シャレードマニアクスと同時に予約してました。
シャレマニと同じく「なんとなく」という理由での購入。
保守的な作品を生み出す事が多いオトメイトという事で、
今作もそこまで期待はしてなかったんですが、
今年プレイしたオトメイト作品の中で大当たりです。
限定版を買い直そうかと検討するほどです。

残念なのはパッケージデザインかな・・・
無印のCollar×Maliceみたいなカッコイイ系のデザインだったらもっと目を引くのに、
ピオフィのパッケージではジェネリックな乙女ゲーに見えて残念。


【システム】
ノベル系の乙女ゲー。

Bad、Good、Bestエンドそれぞれちゃんと別の展開が用意されてるので
キャラのルートへ入ってエンディングの結果だけ違う、という
従来のオトメイト作品とは違います。

物語冒頭ですぐに個別ルートにも入るので長く楽しむ事が出来ます。
システム音やエキストラのおまけのデザインとかも凝ってて、
かなり力を入れて制作されたんだなって伺えます。

シャレマニもかなり力入れて作られたんでしょうが、
私はヒロインが合わなかったので、あまり作品に入り込めなかった。
あとシャレマニに限らず、オトメイトさんの作品は保守的というか、
悪く言えば「生ぬるい」展開が多い中 ピオフィはかなり挑戦的です。

血なま臭いのとか、性犯罪などが苦手な方はご注意を。


不満を上げるとしたら、「Meanwhile Story(一方その頃)」で
新しいザッピングが出てきても既読スキップとかで過ぎてしまう事。
更に個人的な事ですが、これがVITA TVで遊びにくい事、でしょうか。


あと、ピオフィをプレイしてると飯テロに遭いますw





※ネタバレを含むので畳みます※



















piofiore_iliana.png
今作のヒロインリリィ。
ルートによっては受け身過ぎたり、
平和ボケの世間知らずな部分はあるものの、良い子でした!
何度か色んな乙女ゲーの記事で書いてますが、乙女ゲーはヒロインが大事ですね。


①ダンテ・ファルツォーネ
②ニコラ・フランチェスカ
③オルロック
④楊
⑤ギルバート・レッドフォード
⑥アンリ
⑦Finale

piofiore_dante.png
ダンテ・ファルツォーネ
聖遺物を守る使命を抱えた秘密結社が時代を経て
マフィアになったファルツォーネ家。

オルロックが教国の死者と名乗るルート。
エミリオ登場。「鍵の乙女」が軸になってるお話しです。

ダンテルートは最初に攻略して失敗したと思いました。
彼のルートは出来るだけ後が良いですね。
出来ればオルロックルートの後。

初回で何も考えず攻略してしまったんですが、彼のルートは
他のルートと比べて 一番乙女ゲー感が強いんです。
だから 最初は何気ないルートだと思ったんですが、後のルートを体験して 
ダンテの「普通の乙女ゲーっぽい展開」が特別な事だったんだと知って
本当に後悔しました。リリィとダンテの幸せな姿を思い出して涙ぐんでしまいます。


BAD
ヴィスコンティとの関係が悪化。
二コラが裏切ったのはダンテをファルツォーネ家の使命から解放したかったから。
過保護兄属性が入って ヒロインが憎し状態の二コラさん、
その先の落ちは読めてたけど、ダンテがその場で
全てを失ったシーンは可哀想だった。

「鍵の乙女」がリリィだと実は幼少期から知ってたと明かされる所は面白かった。
リリィは植物人間状態、老鼠と手を組んでのバッドエンド。

GOOD
ヴィスコンティと途中から手を組む展開。
二コラともちゃんと話し合いが設けられて老鼠との抗争に向けて準備を進めたり、
聖遺物について 調べたりとBESTエンドよりも物語がしっかりしてる気がしました。


BEST
聖遺物を手に入れるには鍵の乙女と墓守の一族が結ばれる必要。
いやー・・・・べたですね(笑)
オトメイトには珍しく 結構直接的な描写があって冒険してるなーと。

楊とダンテの直接対決。
オルロックが死亡・・・

守ってる聖遺物の正体が聖書に出てくる神の子の遺体だったのは面白かった。
多分、色んな宗教観点を受け入れてる(かつ、無宗教な人が多い)
日本だから作れる展開だと思います。

国によっては宗教が政治と絡んでたり、日常が宗教に左右される所もあるので、
信仰心の強い所だとかなりリスキーな内容。
たしか かの有名な小説「ダヴィンチ・コード」もかなり炎上しましたよね・・・。
ペルソナや女神転生も受け入れられない国の方々も居ますし、
ドラクエ8も北米版(他の海外版はどうかな?)は
教会の十字架から別のシンボルへ差し替えられた位センシティブで
日本だから問題視されない内容です。


最後二コラがリリィに謝罪した所は良かった。
だって明らかに最初から悪意があったよね・・・


piofiore_nicolas.png
ニコラ・フランチェスカ
ダンテルートを先にプレイしてしまったせいか、
冒頭から彼の動きが怪しくて仕方が無かったw
木村良平さんの出演されてる乙女ゲー作品って何で曲者揃いなんだろうかw

組織関係なくマフィアの幹部だけが殺される事件を3つの組織が追ってくルート。
オルロックとも普通に接してるし、ダンテルートでの得体の知れない敵に
追われ、安全の為に軟禁されてる様な息苦しい展開では無かったのがビックリ。

「鍵の乙女」について話題が一切出てこない。


BAD
ダンテがロベルトに殺され、目的を失った二コラがギルバートを殺し、
ファルツォーネのカポになるルート。

ロベルト、老鼠、ヴィスコンティ全ての敵を殺し滅ぼし
リリィには他の人との接触を禁止し軟禁エンド。
ヤンデレ属性が好きな人にはたまらないメリーバッド。

Good
二コラの汚名を晴らせないまま終わるのでリリィと逃亡エンド。
ギルバートが二人をあえて見逃してくれるシーンが一番のお気に入り。
実は二コラルートでギルバートの事が好きになりました(*´ω`*)

それから街から離れる前にダンテと話し合うシーンもかなりお気に入り。
二コラとの会話で ダンテの劣等感も少しは軽くなって救われたんじゃないかな。
ダンテと二コラしか知らない隠し通路を通って来た、という何気ない会話ですが、
二人が幼い頃から仲良かった事を表してて切ないですね。


Best
二コラの疑いが全て晴れるエンド。
ちょっとご都合主義な部分もありますが、
ハッピーエンドが好きな人向けのエンディング。
ロベルトが完全に闇落ちしてしまって救えなかったのが残念ですが、
マルコに手をかけてしまった時点でもう救いは難しかったんでしょうね。

ダンテとの話し合いも、Goodとはちょっと違った内容で、
彼が二コラの事を「兄」と呼ぶ所は考え深くてこちらも好きなシーンです。



piofiore_orloks.png
オルロック
多くの犠牲の上での幸せなので、
あまり気持ちの良いルートではありません。
ボタンの掛け違いから始まり、居心地の悪い状態が常に続きます。
オルロックも他のルートでは賢いキャラなのに、本人のルートでは
ただただ妄信して騙され続けてるだけのキャラになってしまってるのが残念。

二コラルート状態のオルロックを攻略したかった・・・!

リリィとオルロック、どちらも応援する事は出来ませんでしたが、
もやもやを晴らしたい一心でシナリオにかぶりついてました。

追われてる二人よりもダンテとギルバートの方を応援してました。
うーん・・・オルロックの後にダンテを攻略するば良かった・・・
ダンテ可哀想過ぎる・・・・

Bad
ギルバートが死亡、ダンテ後から登場、オルロック致命傷。
ファルツォーネ家でリリィはダンテの情婦となり、オルロックは飼い殺し。
これだけ切り取ったら最悪なエンディングですが、実は
この二人がしでかした事を考えたら 自業自得としか思えない・・・。

ダンテはオルロックに父親や二コラを殺され、
ファルツォーネ家も滅茶苦茶にされ
復讐の鬼となってしまうのも仕方が無い気がします。

ギルバートも死亡。


Good
ギルバートのリリィに対して
「知らなかった(騙された)から無罪という事にはならない」
「自分の周囲と都合しか目を向けてなかった」と怒ってたシーンは
とても気持ちが良かった!!
もって言ってやって!!

この時までずっとオルロックの罪に対して
「あなたは優しい人だから」とか「本当は殺したくなかったんでしょ?」と
彼をずっと肯定しつづけてる彼女に対して もやもやしてたので
ギルバートがスパッとリリィを切ってくれたこのシーンは大好きです。

そんなギルバートもGoodエンドでもまた死亡(涙)
ダンテは生存。リリィとオルロックは逃亡エンド。
多分ダンテは 地の果てまで追いかけていくだろうな・・・

Best
Goodエンドとほぼ同じ展開。
違いはオルロックが自分の罪と向き合うシーンが追加された所。
昔ダンテの父親を暗殺した事も罪として受け止めるエンドなので、
「ダンテが自分に執着してるのはファルツォーネ家の名誉を傷つけたからだ」と
明後日の方向に結論を出してた時期よりは全然良いです。

ギルバートは浅死、ダンテは死亡。
ダンテとの一騎打ちでダンテが死亡した時に
リリィがオルロックに駆け寄って「良かった!」と喜び合うシーンはかなり後味が悪い。

ギルバートが言った様に二人はただ利用されただけなのかもしれないけど、
不信感を持ってても何もしなかったり言わなかったリリィにも責任はありますし、
オルロックも受け身なので、問題から目を逸らしてる内に
どんどん事が大きくなっていってしまい二人の周りは敵だらけになってしまいました。

受け身と受け身が生んだ最悪のシチュエーションでしたね・・・。

二人は教国でエミリオの伝手で働いて幸せに暮らしてる様子が見られるんですが、
もやもやした終わり方でした。

piofiore_yang.png

他のルートでは敵だったので、彼のルートがどうなるのか気になってました。
オルロックと同じく 多くの犠牲を払った上での幸せなのですが、
不思議とオルロックルートみたいな居心地の悪さはありませんでした。

むしろ楽しかった!

多分 楊ルートは最初から彼がどんな人物か理解して
彼と共になる事を決めたからだと思います。

岡本信彦さんの演じるキャラで割と好きなキャラです。
岡本さんはショタ系のキャラを演じてるイメージが強いからか
楊みたいな 低音ボイスは個人的に珍しく
気だるい声がとても艶っぽくてセクシーだと思いました。

オトメイトの中でここまで明確にキャラが強姦されたり、
麻薬漬けの性奴隷にされたりする描写は無かったと思うので
かなり冒険したんじゃないでしょうか。

大体の乙女ゲーでは犯罪組織に属する人物が攻略対象でも
犯罪描写はぼかされたり、恋愛描写重視なのが多いので
この方向は好感が持てます。

ただ、リーさんがただの小物に成り下がったのはちょっと残念。

Bad
全滅エンド。
楊がリリィを使って 剣を突き刺したシーンは
るろうに剣心 志々雄の例のシーンを思い出してしまった。

リリィに対してちょっとした恋愛感情(?)はあるものの、
自覚するまでに至らなかった結果の結末。

Good
ダンテ途中死亡。リリィはエレナに裏切られ楊も最後の最後で死亡。

ギルバートのモノローグで
「楊が本気だったらリリィごと刺してたかもしれない」と振り返るシーンは
バッドエンドと繋がってる所が結構好き。

リリィはそのまま教会へ戻り楊を想いながら日常に戻る物悲しい終わり方。
グッドエンドなのにヒロインと攻略対象が結ばれないとか
楊らしいルートだけど、グッド・・・・?


Best
グッドエンドと共通部分あるのでダンテはこちらでも死亡。
楊と晴れて結ばれても老鼠は犯罪組織だという事には変わりは無いので
見方によってはメリーバッド。

楊の名前が「マオ」だと判明しますが、中国語でマオって「猫」でしたよね??
彼がリリィを猫扱いしてた事がまるっと一周回って帰って来た所が好きw

楊と結ばれ「鍵の乙女」の痣が薄まった描写が入る。



piofiore_gilbert.png
ギルバート・レッドフォード
ファルツォーネのエリート志向よりは叩き上げのヴィスコンティ。
ギルバートは足で稼ぐというスタイルの人情家タイプ。
他のルートでも彼の人柄の良さが引き立ってて 
攻略するのが凄く楽しみなキャラの一人でした!

ギルバートのルートが一番犠牲が少ない終わり方で気持ちが良いです。

マフィア全組織と警察(ロベルト)と協力しながら
偽札事件の犯人を探る展開は胸熱!
シナリオ展開が一番気になったルート。


Bad
ギルバートが偽札の元締めという嫌疑をかけられた裁判で負け、
教国は結果的にファルツォーネが解決した事に。

リリィの為にギルバート一人で逃亡。

Good
事件の真犯人を追い詰めるも取り逃がし、
リリィとギルバートはいずれアメリカへ渡る夢を語る所で終了。

Best
ディレットーレは逮捕されても真相までは明かされないので、
多少モヤモヤしますが、全ルートの中でも平和的に終わります。

正直ギルバートルートはエンディングよりも
過程の方が展開が熱くて夢中になりながらプレイしました。

エンディングがダメだとかそういう事は全く無いんですが、
ファルツォーネ、ヴィスコンティ、老鼠双方の駆け引きや
それぞれの思惑や事件への取り組みを追っていくうちに
完全燃焼してしまいました。

リーさん、ヨゼフさんにも活躍が用意されてるし、とにかく気持ちの良いルートだった。


アンリ
Finale派生のルート。
ギルバートルートを軸にディレットーレが何故犯行に及んだのかを紐解いて行くルート。

アンリの姉の死がきっかけだったんだろうけど、
彼を追い詰めた切っ掛けが胸糞悪い。

エンディングの前にちょろっと詳細を語ってましたが、
出来れば ちゃんとエピソードで描いて欲しかった。

アンリの犯した罪は消えないけれども、彼がどうして復讐を企てたのか
共感は出来ないけど、理解は出来ます。

遠縁の家の養子として暮らしてた時に
虐待、ネグレクト、更にはその家の娘の性処理として扱われて育てられたら
そりゃまともには生きていけないでしょうし・・・

リリィと逃亡エンド。
エミリオが登場しますが、彼の素性は明かされてないような・・・?
読み落としたかな?不老不死っぽいし、
見た目が「大正×対称アリス」のアリス君に似てるね!!


Finale
ギルバート派生、
ヒロインが誰とも結ばれずに終わるルート。

アンリが色々引っ掻き回したので街は大混乱に陥ったので、
個人的にはギルバートエンドの方が大団円という印象が強い。

でも、皆で集まって終わるスチルが良いですね。


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全て終わってみて 個人的な今作のベストカップルはダンテとリリィでした(*´ω`人)
その裏面とも言える二コラルートも興味深かったし、
シナリオ展開はギルバートルートが熱かった!
恋愛イベントで楽しかったのは楊。
居心地が悪いけれどもハラハラしながらシナリオ追ってたのはオルロック。

今年プレイしたオトメイト作品の中でも一番良く出来たゲームだと思います。
是非とも色んな方に手に取って欲しい!

中々「好きな作品」に巡り合え無いのもありますし、
正直オトメイトに対して好きと嫌い入り混じった複雑な感情を持ってるんですが、
今作は素直に「ピオフィオーレの晩鐘」を好きな作品と呼べます。
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