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OZMAFIA!!-vivace-

2020.01.25 Sat
OZMAFIA!_vivace.jpg
「OZMAFIA!!-vivace-」の感想です!

こちらの作品は名前だけ存じ上げてたのですが、
某通販サイトの評価があまりよろしく無かったので、
スルーしてたんですが、年末のPSストアでセールだったので購入し、プレイしました!
ちょっと気になってシナリオライターさんを調べたら
スチームプリズン -七つの美徳-」と同じ方だったみたいです。
たしか、スチプリも 通販サイトさんでイマイチな評価でしたね。

実際プレイしてみたら楽しいし、
結構好みだったので、パケ版もコレクション目的で購入!(*´ω`*)
乙女ゲーは好みが分かれると思うので、
やっぱり実際 手に取って見ないと分かりませんねー。

【システム】
ノベル系の乙女ゲー。
地の分もあり、キャラクターの会話を読むのも楽しい。

色んな西洋の童話のキャラを合わせた作品。
「絶対迷宮 秘密のおやゆび姫」や
クインロゼさんの作品に良くあるトリビュート系ですね。

こちらの作品は楽しいんですが、
選択肢が多すぎるのがちょっとマイナスでした。
ノベルゲーは読んで楽しみたいので、
選択肢を細かく挟まれると急かされてる気持ちになります。

オズファミリーのみ三角関係展開になるルートもあるので、
一人のキャラを攻略してたハズが別のキャラと結ばれてしまった、
という事があるので、オズファミリーの攻略には気を使いました。

攻略制限あり。
基本的な共通シナリオが用意されてて
個別のキャラのイベントが挟まれて、個別エンドへ到達、というシステムです。
周回プレイがほぼ既読スキップなので、システム回りはちょっと不親切。

初回プレイは多分5~6時間。
既読スキップだと2時間位かな?

この作品は際どい描写や下ネタもあったりするので、
苦手な方はご注意下さい。

真相ルート以外はほぼキャラクターとの日常を描いたシーンです。
声に出して笑ってしまう会話や描写もあり、
私は最後まで楽しく遊べました!



※ネタばれを含むので畳みます※





【キャラクター/シナリオ】
ozmafia01.jpg
今作のヒロイン、フーカちゃん。
ゆるふわ系です。
記憶喪失の雛鳥状態からスタートするので、
ちょっとおバカで人が気にしてる事をストレートにズケズケ言い
知らない間に傷つける所がチャームポイント。

よくノベルゲーにある様なあざといドジっ子やトロい子では無く、
癒し系の素直でとてもいい子です。基本ぽやっとしてます。

プレイしててイライラする事が無いので、
ライターさんのキャラの描写が上手いのだと思います。

真相ルート
ドロシーの願いが擬人化した存在。
元々ドロシーの一部。

私の攻略順は
①アクセル
②パシェ
③スカーレット
④シーザー
⑤ロビン・フッド
⑥ハーメルン
⑦オスカーワイルド
⑧カラミア
⑨キリエ
⑩ソウ
⑪エピローグ
でした!

ozmafia04.jpg
アクセル
オズの魔法使いのブリキの木こりさん。
堅物で真面目で融通が訊かないタイプ。
最初フーカに対して冷たい態度を取りますが、
心を許した彼との距離感の変化が楽しい。

甘い物に対しての情熱もすごいw

アクセル攻略してるハズが、
カラミアさん別ルート突入で「俺に乗り換えないか?」って展開になった時が
初見ではビックリしたし、カラミアさんと幸せそうにしてるフーカの姿にも
複雑な気分になりました。

オズのメイン3人は元ネタを知ってると
今後の展開が分かってしまうのがちょっと残念。

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パシェ
長靴をはいた猫さん。
凛とした女騎士さん。
パシェさんみたいな女の子がヒロインの乙女ゲーが遊びたい。

「絶対迷宮 秘密のおやゆび姫」をプレイした後なので、
女の子が攻略対象?と聞いて百合ルートなのかと思ったけど、
友情ルートでした。
アクセルを攻略した後だからアクセルとパシェの
恋愛を応援する場面がちょっと複雑でしたw

結果 アクセルへの恋情は萎えてしまって
友情優先エンドになりましたが、
攻略対象じゃない誰かと結ばれるパシェが見たかったなー。

男勝りな女の子が恋愛で女の子らしくなっていく過程とか好き。

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スカーレット
赤ずきん。
しっかり者のツンデレタイプ。
一応成人してるみたいですが、見た目が子供。

スカーレットを助ける為にオズファミリーに入ったフーカとは
溝が出来てしまい、ルート次第ではよそよそしい関係のまま
物悲しく終わってしまいます。お菓子が食べ終わるまでフーカが
居てくれる時間が伸びると呟くシーンとか印象的でした。

スカーレットルートで他に印象に残ったシーンは
ロビン・フッド先生との会話で(ヘンゼルとグレーテルについて)
「悪気が無ければ何しても良いのか」と問われる場面。
プレイしてて暴走するあの兄妹を止めようとしない
スカーレットに疑問を抱いてたので、先生がその事を問い詰めてくれた事で
胸のつっかえがちょっと取れました。

ハーメルンの帰還の為に領地をとにかく拡大する為に
ヘンゼルとグレーテルが暴れまわってる事は分かりました。
ハーメルンを撃った事でスカーレットが罪悪感を感じてて
あの兄妹の行動を見逃してるのはちょっと無責任すぎるかな、と。

ヘンゼルとグレーテルが迷惑をかける度に
各領地へ謝罪しに回ってるスカーレットの真っすぐさは好きです。

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シーザー
俺様 野生児の狼さん。
色んな童話に狼が出てくる事多いので、
赤ずきんの狼、という訳では無いのかも。

今作の冒頭での怖い雰囲気はどこへやらw
シーザーさんルートは何度も声を出して笑いましたw
ハーメルン対峙の時に自分が狼である事に気づいてないっぽい?

無職で無くなったシーザーさんの
軍服ユニフォームでかっこいい・・・!(*’ω’*)

フーカの事を獲物として命を狙ってたのに
どんどん彼女に懐柔されてくシーザーさんは見応えありますよw

真相ルート
実はシーザーさんの正体はドロシーの魔力が擬人化した存在。
ソウに記憶を改ざんさせられてフーカの命を奪おうとするようになります。
彼の存在と引き換えに死んでしまった住民を生き返らす展開は悲しかった。
シーザーさん、幸せになって欲しかった。

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ロビン・フッド
物静かなお医者さん。
フードの仮面を最初みた時
エヴァの使徒を思い浮かべてしまったw

ロビン先生は昏睡状態の奥さんを蘇生する為の研究をし、
マフィアや人に対して信用しなくなった悲しい人でした。
愛する人を親友に殺されて、誰も手を差し出してくれなかったと
絶望しながら生きていくしか無かったんでしょう。

オズファミリーの銃を調達する為にフーカの恋心を利用して
体を重ねてしまう場面はフーカだけで無く、まだ昏睡状態の奥さんを
裏切ってでもハーメルンに対して復讐を願ってる彼が哀れでした。

投獄エンドであっさり釈放されてしまったのは ちょっとあっけなかったですが、
ハーメルンに復讐せずに思いとどまるルートでは
フーカとちゃんと向き合って愛情を育んでる終わる所好きです。

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ハーメルン
他のルートではほぼ悪役として登場するハーメルン。
フーカとの出会いも会話も穏やかで予想してた事と
180度違ってたので ギャップにビックリしました。

不良とお嬢さんの恋愛というベタなシチュエーションですが、
恋愛シーンは楽しいです。

ハーメルンが大量虐殺をしてしまったのは
操られる様に殺戮命令を脳に直接されてたから。

投獄されたハーメルンが釈放される時をずっと待ち続ける所で終わります。
大罪人なのでハッピーエンドという訳にはいかなかったんでしょうね。

駆け落ちルートも見てみたかった。

真相ルート
武器を持たない平和主義者が
大量殺人鬼になってしまったのはソウが原因でした。

ハーメルンさん可哀想だよ・・・
フーカを塔に連れ戻す計画の為に人生狂わされて。
グランドフィナーレでも投獄されてたし、
スカーレット達に対して「良い子たち」だって呟くシーンとか
目がじーんと来てしまった。

ハーメルンさん幸せになって・・・!

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オスカーワイルドルート。
恋愛ルートというよりは ヒロイン闇落ちルートという感じなので
明確な攻略対象が居ません。
マンボイ君との恋愛できれば成就して欲しかった・・・!

私は最初「オスカーワイルド」がどの
童話をモチーフにしてるのか分からなかったのですが、
「幸福な王子」の燕と金箔の王子のお話しだったんですね。

残念ながら「ドリアン・グレイ」は分かりませんでした、
一応グーグルで検索して オスカーワイルドが手掛けた
小説がモチーフだという事は分かりました。

上記ではヒロインに対してイライラしないとは書いたんですが、
こちらのルートはさすがに 彼女の行動は愚かとしか良いようがありません。
キリエさんも娼館と分かっててフーカの興味を引き立てたり、
客になるように焚きつけたりと 彼女に対しての憤りや当てつけでしょうか。

ドリアンさんに誘われるまま館に引きずられて薬で眠らされて
彼に何も知らないままフーカは奪われてしまうシーンとかエグイ。
しかも、その様をフーカに想いを寄せてるマンボイに見せつけてた所もエグイ。

ドリアンさんの命令であれば殺人も、娼館の相手も何でもこなすマンボイさん。
汚れ仕事と休日は己を保つ為に名前を使い分けてる彼は
最後まで救いが無かったです。

フーカが女王様になるルートでドリアンの名前を変更する時
入力画面が出てきた時は名前が浮かばず困ってしまったw
ドリアンさんをM化 調教するR18のルートがあるのなら見てみたかった。

オスカーワイルドルートではハッピーエンドは無かったですが、
この世界の闇が見れたのは面白かった。

真相ルート
ちゃっかり生き返ってしまいましたが、
ドリアンさんはマンボイさんを未来永劫 苦しませるのかな・・・
マンボイさん幸せになって・・・!(´;ω;`)

ozmafia02.jpg
カラミア
オズの魔法使いのライオン。
包容力たっぷりのお兄ちゃん。
困ってる笑い顔が魅力的(*´ω`人)

修羅場ルートでもラブラブしててシナリオ達成の為には
他のキャラへ乗り換えなきゃいけないんですが、
メイン3人の中で一番心が痛みました・・・


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キリエ
オズの魔法使いのかかし。
頭脳明晰のサド。
キャラが「越えざるは紅い花」のノールに似てますw
キリエさんの罵詈雑言を聞くのが好き(笑)

恋愛は冒頭ではフーカに対してのモラハラとかが酷いので
可哀想な気持ちで見ていました。
3人の中では一番修羅場展開にしっくり来ました。

恋愛部分は置いておいて、OZMAFIAのキャラの中では
上位に入る位キリエさんは好きw

ピロートーク時にかかし時代のエピソードが面白かった。
感情によって目の色が変わるキャラは二次元に沢山居ますが、
雨ざらしで色落ちする度に目の色を農夫が塗り替えてて
しかも、色の一貫性は無く、毎回違う絵の具を使ってたから、
というのは結構新しいかもw

真相ルート
ソウによって「ドロシー」の記憶が
この世界の住人から消えてしまいましたが、
キリエさんだけ覚えてました。

自分だけしか覚えて無い思い出を
共有出来ない悲しみを彼は抱えてたのでしょうね。
「彼女との思い出」に対してのフラストレーションが時折
別のルートでチラチラと見えてました。

ozmafia07.jpg
ソウ
ドロシーが住んでいる塔と、飼い犬トトが融合した存在。
なんというか、真相ルートを見てしまうと彼の事が好きになれない・・・

彼の事が好きな方には申し訳ないし、
ソウはプログラムされた事を実行してるだけだから
仕方がないのかもしれないのですが、
この世界のイザコザやハーメルンさんが起こした大量虐殺、
キリエの孤独は全て彼が発端です・・・。

実はフーカちゃんが戻らないまま終わった方が
メリーバッドっぽくて物語の展開としては好みだったんですが、
キリエさんにこれ以上苦しんで欲しく無かったので、
このハッピーエンドも良かったと思えます。

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システム回りとか、シナリオにちょっと粗があったりしましたが、
最後まで楽しく遊べました!
キャラクター描写の好みが合ったんだと思います。

実はこちらの作品をプレイする前に連続で記事に書けないほど
合わない作品に3回連続で当たってしまって、
へこんだテンションのままOZMAFIAをプレイしたんです。
心から楽しいと感じる作品に出合えて良かった・・・!

お気に入りのキャラクターは
カラミアさん、キリエさん、ハーメルンさん、シーザーさん、マンボイ君!
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